ポップアップストアの費用相場は?出店料金の内訳を解説

ポップアップストアは、短期間で商品やブランドを届けられる一方、出店場所や規模によって費用が大きく変わる販売手法です。
会場利用料だけを見て準備を進めると、什器や装飾、販促物、人件費、配送費などの追加費用で予算を超えることもあります。
本記事では、ポップアップストアの費用相場を小規模・中規模・大規模に分けて紹介し、出店料金の内訳や費用を左右するポイント、目的ごとの予算の考え方まで解説します。
初めて出店する方や、限られた予算で効果的に展開したい方は、無理のない計画を立てる参考にしてみてください。
ポップアップストアの費用相場はいくら?規模別の目安

ポップアップストアの費用相場は、出店規模や場所によって大きく変わります。
小規模な催事出店と大型のブランド体験型出店では、会場費や装飾費、人件費の負担が異なります。
ここでは、小規模・中規模・大規模に分けて、費用の目安を確認していきましょう。
小規模出店(マルシェ・催事スペース)の相場
小規模出店は、マルシェや商業施設の催事スペースを短期間借りる形式が中心で、費用相場は1日あたり2万円から5万円程度です。
会場によってはテーブルや椅子などの備品が利用料に含まれており、初めての出店でも準備費を抑えやすいでしょう。
一方で、駅近の会場や休日開催のイベントは集客力が高く、同じ広さでも料金が上がる傾向があります。
販売できる商品数や設営時間が限られることもあるため、費用だけで判断しないことが大切です。
予算を抑えたい場合は、平日開催や地域イベントも比較しながら会場を選びましょう。
中規模出店(商業施設の特設会場)の相場
中規模出店は、百貨店や大型ショッピングモールの特設会場を使う形式が多く、費用は会場の種類や面積、来館者数によって大きく変わります。
商業施設や展示スペースでは、数万円から十数万円以上かかる場合もあります。
駅直結の施設や来館者数が多い会場ほど料金は高くなりますが、商品やブランドを多くの人に知ってもらいやすい点は利点です。
また、施設側が什器や設備を用意している場合は、自社で一から準備する費用を抑えられることもあります。
一方で、販売ルールや搬入時間、装飾の制限、宣伝枠の追加費用などは施設ごとに異なるため、見積もりの内訳まで確認しましょう。
大規模出店(路面店・ブランド体験型)の相場
大規模出店は、路面店やブランド体験型の会場を使う形式です。
費用は会場費だけでなく、内装・施工・什器・照明・装飾・人件費・安全管理費などを含めて個別に見積もる必要があります。
特に、駅近や人通りの多い路面スペースは賃料が高くなりやすく、ブランドの世界観を伝えるための空間演出にも費用がかかりがちです。
また、体験ブースやフォトスポット、デジタル演出を設ける場合は、制作費と運営費も見込まれます。
大規模出店では、認知拡大や集客効果に見合う投資かどうかを確認しながら、会場費・装飾費・人件費を中心に見積もりましょう。
ポップアップストア出店にかかる費用の内訳

ポップアップストアの出店費用は、会場利用料だけで決まるわけではありません。
什器や装飾、販促物、商品の輸送、人件費、光熱費、保険料なども全体の予算に影響します。
ここでは、ポップアップストア出店にかかる主な費用の内訳を確認します。
会場利用料・スペース費
会場利用料は、ポップアップストアの費用の中でも大きな割合を占めます。
駅ナカや百貨店の催事スペースは集客力が高く、1日あたり数万円から10万円以上かかることも珍しくありません。
一方、地域のコミュニティスペースやギャラリーなら、1日1万円前後で借りられる場合も見られます。
同じ商業施設でも、通行量の多い区画ほど料金が高くなる傾向があります。
また、電気や水道の使用料、清掃費が利用料に含まれない会場もあるため、見積もり時に追加費用の有無を確認しておきましょう。
什器・装飾の制作費
什器や装飾の制作費は、商品の見せ方や店舗の印象を左右する重要な費用です。
既製品の什器をレンタルする場合は、1万円程度から準備できることがあります。
一方、ブランドイメージに合わせてオリジナルの棚や看板、パネルなどを特注すると、10万円以上かかる場合もあるでしょう。
また、装飾を増やしすぎると設営や撤去の負担も大きくなるため、既存の什器と必要な装飾を組み合わせ、雰囲気と予算のバランスを取ることが大切です。
販促ツール・チラシなどの制作費
販促ツールやチラシの制作費は、来場者への告知や売上づくりに関わる費用です。
チラシやリーフレットは、1,000枚で1万円前後が目安ですが、デザインを外注したり特殊な用紙を選んだりすると追加費用が発生します。
さらに、ポスターやPOP、のぼり旗なども用意する場合は、全体で3万〜10万円ほどかかることもあるでしょう。
ただし、部数を多くしすぎると余りが出やすいため、ターゲットや配布方法を決めたうえで、必要な分だけ発注することが大切です。
商品の輸送費・配送費
商品の輸送費は、予算計画で見落とされやすい費用の一つです。
料金は商品点数や距離、重量、箱数によって変わり、数千円から数万円かかります。
例えば、東京都内から大阪へ宅配便で発送する場合、1箱あたり1,500円前後が目安です。
一方、大量の商品や什器を運ぶためにチャーター便を利用すると、3万円以上かかることもあります。
冷蔵・冷凍品ではクール便などの追加料金も発生するため、発送量と搬入条件を早めに整理しておきましょう。
スタッフの人件費
スタッフの人件費は、販売や来場者案内などを担う人数と稼働時間で決まります。
例えば、時給1,200円のスタッフ2人が1日8時間勤務する場合、人件費は1日あたり約2万円が目安となるでしょう。
特に、土日や祝日は時給が上がりやすく、休憩交代や設営、撤去の時間にも人件費が発生する場合があります。
費用を抑えるには、混雑しやすい時間帯を見極め、必要な人数を配置することが重要です。
光熱費や保険料などの諸経費
光熱費や保険料などの諸経費も、運営全体の予算に影響を与えます。
照明や冷暖房、調理器具を使う出店では、電気やガス、水道の使用量が増え、想定以上の費用がかかることもあるでしょう。
一方、保険料は物損や来場者のケガなどに備える費用で、補償内容によっては1日数千円から数万円程度が目安です。
特に、食品販売や体験型イベントでは事故やトラブルへの備えが欠かせないため、必要な諸経費を事前に確認し、最初から予算に組み込んでおきましょう。
ポップアップストアの費用を左右する3つのポイント

ポップアップストアの費用は、会場代だけで決まるわけではありません。
出店する場所、利用するスペースのタイプ、そして店舗の規模という3つの要素によって大きく変動します。
これらを十分に把握していないと、想定以上の費用が発生し、予算計画に影響する可能性があります。
ここでは、ポップアップストアの費用を左右する主なポイントを見ていきましょう。
出店エリア・立地による違い
出店エリアや立地は、ポップアップストアの費用を大きく左右する要素です。
都心の駅近や人通りの多い場所は集客力が高い一方で、高額になる傾向があります。
一方で、郊外や駅から離れた立地では、費用が安くなるケースも珍しくありません。
立地が良いほどコストは上がりますが、集客機会も増えるため、目的やターゲット層に合わせて選びましょう。
スペースのタイプ(路面・商業施設・ギャラリー)による違い
スペースのタイプによっても、ポップアップストアの費用は大きく変わります。
路面店は集客力が高い一方で、賃料は高額になりやすい傾向にあります。
商業施設内の特設会場は人の流れが安定しており、ギャラリーはアート展示などに適しています。
スペースの種類ごとに費用と特徴が異なるため、目的に応じて選択することが重要です。
出店面積・店舗規模による違い
出店面積や店舗規模も、費用に直結する重要な要素です。
広いスペースを利用する場合、会場利用料だけでなく、什器や装飾、スタッフ人数なども比例して増加します。
また、広い空間ほど見栄えを整えるための装飾が必要となり、追加コストも発生しやすくなります。
規模に応じて必要な設備や人員を整理し、無駄な支出を抑える工夫が求められます。
出店目的に合わせた予算の決め方

ポップアップストアを成功させるためには、出店目的に応じて予算を設定することが重要です。
目的によって必要な費用の配分は大きく異なり、計画が曖昧なまま進めると想定外の支出につながる可能性があります。
目的ごとの特徴を理解したうえで予算を組んでいきましょう。
テストマーケティング目的の場合
テストマーケティングを目的とする場合は、費用を最小限に抑えることが重要です。
商品やサービスの市場適合性を短期間で検証する段階では、過度な投資がリスクになりやすいためです。
1日単位で借りられる小規模スペースを活用し、什器や装飾も最低限に抑える方法が適しています。
低コストで実施しながら、顧客の生の声を効率よく収集することが成功の鍵となります。
ブランディング・認知拡大目的の場合
ブランディングや認知拡大を目的とする場合は、印象に残る空間演出や体験設計が求められます。
また、SNS拡散を意識した仕掛けへ投資することで、売上以上の認知効果が期待できるでしょう。
そのため、会場費や空間設計、装飾、告知、運営体制などの各費目を分けて見積もることが推奨されます。
ブランドの世界観を一貫して表現できるよう、予算配分を戦略的に考えることが重要です。
売上獲得・物販目的の場合
売上獲得や物販を目的とする場合は、利益を確保できるバランスで予算を設計することが重要です。
売上目標や原価、会場費、人件費、販促費などを細かく分けて整理します。
そのうえで、損益分岐点や必要利益から予算上限を逆算して設定しましょう。
売上と経費のバランスを事前に設計し、確実に利益が残る構造を作ることが成功のポイントになります。
ポップアップストアの費用を抑えるコツ

ポップアップストアの費用は、事前の計画と工夫次第で大きく削減することができます。
会場費や什器費、販促費、人件費などはそれぞれ見直しが可能であり、選択次第では数万円単位のコスト差が生まれることもあります。
以下で、費用を抑える具体的な方法を確認していきましょう。
オフピーク・平日を狙って会場を予約する
会場費を抑えるうえで、オフピークや平日を選んで予約する方法は非常に効果的です。
多くの会場では土日や祝日は需要が高く、料金が高めに設定されています。
一方、平日や閑散期は割安になるケースが少なくありません。
ターゲット層が平日に動きやすい場合は、効率よく運営できる可能性もあります。
そのため、日程に柔軟性を持たせて会場を選ぶことが、コスト削減につながるでしょう。
什器をレンタルで揃える
什器をレンタルで揃える方法は、初期費用を抑えるうえで有効な手段です。
新品を購入すると高額になりやすいですが、必要な期間だけ利用できるレンタルならコストを削減できます。
なお、短期出店であればレンタルの方が費用面でも合理的です。
配送や設置、撤去まで対応してくれるサービスも多く、運営負担も軽減できます。
販促物の内製やSNS活用で宣伝費を抑える
販促物の制作や集客施策を見直すことで、宣伝費を抑えやすくなります。
チラシやポスターなどは無料ツールを活用して内製し、ネット印刷で発注すると外注費を削減できます。
そのなかで、SNSは広告費を抑えやすい告知手段の一つです。
ただし、運用工数や制作費がかかる場合があり、集客効果は投稿内容やターゲットとの相性に左右されます。
口コミによる拡散も期待しながら、効率的に活用しましょう。
スタッフ配置を最小限にする
スタッフ配置を最小限にすることで、人件費を大幅に削減できます。
人件費は全体コストの中でも大きな割合を占めるため、配置計画の見直しは重要です。
なお、セルフ会計の導入や業務フローの簡略化によって、必要な人員を減らすことは可能です。
接客品質と安全性を維持しながら、無駄のない人員配置を行うことがコスト削減の鍵となります。
ポップアップストアの出店費用に関するよくある質問

ポップアップストアの出店費用については、初めての方ほど具体的な金額感や出店条件に関する疑問を持ちやすい傾向があります。
特に地域ごとの費用差や短期出店の可否は、多くの方が気になるポイントです。
以下で、ポップアップストアの出店費用についてよくある疑問をまとめました。
渋谷や新宿など東京のポップアップストアの費用はいくら?
渋谷や新宿など東京の中心エリアでは、ポップアップストアの費用が高くなりやすい傾向があります。
人通りが多く、集客効果を見込みやすい立地であるためです。
ただし、実際の料金は面積、階数、設備、施設形態や出店期間によって大きく異なります。
東京都内でも、比較的低予算で借りられるスペースから、高額な商業施設・展示会場まで幅があります。
もし、東京で出店する場合は、エリア名だけで判断せず、集客効果と費用のバランスを踏まえて、複数の会場を比較しましょう。
個人でもポップアップストアは出店できる?
個人でもポップアップストアを出店することは可能です。
近年はレンタルスペースや商業施設の小規模区画、マルシェなどが増えており、低予算でも出店しやすい環境が整っています。
特に、ハンドメイド作品や雑貨、アパレルなどは、短期イベントや地域催事で販売しやすい商材です。
ただし、食品などを扱う場合は、資格や許可、保健所への確認が必要になることがあります。
出店条件や販売できる商品を事前に確認し、無理のない規模から始めましょう。
関連記事:ポップアップストア出店完全ガイド|費用相場とメリット・成功のコツを徹底解説
1日だけのポップアップ出店も可能?
1日だけのポップアップストア出店も可能です。
1日単位で利用できるレンタルスペースやイベント区画を活用すれば、短期間のテスト販売やプロモーションにも使えます。
備品付きの会場を選べば、設営や撤去の負担を抑えやすくなるでしょう。
ただし、短期出店でも搬入・設営・販促・人員配置は必要です。
会場費だけでなく、什器、販促物、配送費、人件費まで含めて予算を確認しましょう。
まとめ:ポップアップストア費用相場と料金内訳を理解しよう

ポップアップストアの費用は、会場の立地やスペースのタイプ、出店面積、目的によって大きく変動します。
小規模なマルシェや催事スペースなら低予算で始められる場合もありますが、商業施設や路面店、ブランド体験型の出店では、什器・装飾・人件費なども含めてまとまった予算が必要です。
特に、会場利用料だけでなく、販促物、配送費、光熱費、保険料まで含めて見積もることで、予算オーバーを防ぎやすくなります。
また、テストマーケティング、認知拡大、売上獲得など、出店目的によって費用をかけるべき項目は異なります。
平日やオフピークの活用、什器レンタル、販促物の内製、SNSでの告知などを組み合わせれば、限られた予算でも無理のない出店計画を立てやすくなるでしょう。
Prozy株式会社では、商品の保管や在庫管理、出荷対応など、流通・物流領域の業務を一括でサポートしています。
ポップアップ施策を含めた販売体制の効率化を検討している場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
この記事を監修した人
澤口高志
Prozy株式会社常務取締役 株式会社starozy代表取締役 株式会社Palomba代表取締役
イタリア生まれ。小売・商社での商品企画・経営企画を経て、年商100億円規模の企業で社長室長として事業戦略の立案・推進を担う。新規EC事業を立ち上げ、2年間で年商6億円規模へと成長させる。 2023年8月、Prozy株式会社の創業に参画し、常務取締役に就任。併せて株式会社Palomba、株式会社starozyの代表取締役および複数企業の経営顧問を兼任。 経営戦略からEC・物流・DX、組織開発まで幅広い知見と実務経験を持ち、「戦略と現場をつなぐ実行型経営者」として企業の成長を支援する。
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